なんと、拙作競馬予想ソフト「カツラギ」のユーザーさんが、脱税容疑を掛けられています!?
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20121129-OYT1T00868.htm?from=main8
既に、色々な方が話題にしていますが、ここでは少しだけ違う視点から。
とにもかくにも、競馬ファンにとっては納得がいかない税制ですが、馬券で儲けているか否かは別として、競馬予想を生業としている人間としては、その存在自体が問われていると思っています。
記事中に、
『国税当局は、必要経費について「収入の発生に直接要した金額」と定めた同法を根拠に』
とあります。
競馬の配当は一時所得という分類になります。
では、一時所得とは何かというと、
『一時所得とは、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の所得で、労務や役務の対価としての性質や資産の譲渡による対価としての性質を有しない一時の所得をいいます。』
と、国税庁のホームページに書いてあります。
競馬の配当が、一時所得に分類される前提で考えれば、必要経費について、
『競馬の場合は当たり馬券の購入額のみと判断』
至って当然の判断です。
しかし、そもそも一時所得なのか否かというところまで踏み込んで考えると、俄然疑問が沸いてきます。
一時所得に分類されるということは、営利目的ではない、あるいは継続的ではない行為から生じた、労務や役務の対価ではない所得ということです。
もちろん、ろくに予想もせずに、サイコロを振って買い目を決めている人もいるでしょう。
しかし、その一方で、真剣に馬券を的中させて儲けることを目指して、日々競馬を研究して、予想している人もいます。
それが一括りに一時所得に分類されるているということは、競馬予想という行為の継続性や労力が否定されているということです。
つまり、新聞や週報を読んだり、グリーンチャンネルを視聴したり、競馬を研究して、その成果として馬券を的中させるために予想をすること、それらは全て継続的な労務として否定されているわけです。
これは、予想という行為自体が否定されていることになりますが、突き詰めると、予想家という仕事の存在自体が否定されているということに他なりません。
これって、職業差別ですよね?
しかも、僕たち競馬予想家が研究を積み重ねた成果である予想を参考にして馬券を購入した方が、不当に課税されて路頭に迷ってしまうかもしれませんし、競馬が盛り上がって売上げが増えれば増えるほど、その危険性は大きくなるかもしれません。
こんな馬鹿な話はあり得ませんよね?
もはや、競馬産業自体が、大きな矛盾を抱えているとしか言いようがありません。
競馬業界の各方面の人間が、もっと声を上げるべきだと思います。
それとも、競馬ごときを仕事にしている人間には、そんな権利さえも無いのでしょうか?
ちなみに、僕は、WIN5の配当を数百円の経費とともに申告しています。
ニッポン放送やニコ生でネタとして喋りたかったし、ルールを変えるための一歩目は、ルールを守ることだと思っているので。
まぁ、特に何をしているわけでもありませんし、営業効果も感じられませんが。